ユーロドルの特徴とトレード方法についての記事です。
FXにおいて取引高がもっとも有り、かつ流動性がある通貨ペアの取扱説明書となります。
そんなユーロドルをオススメしたいのはこんな方です。
・なぜか急なヒゲで狩られることが多い
・なぜかテクニカルが外れることが多い
・スプレッドが気になる
上記に当てはまらない方も、後半でお伝えする『監視銘柄としてのユーロドルの使い方』部分は知っておいて損はないと思います。
ユーロドルの特徴【3選】とトレード方法
結論からお伝えすると、ユーロドルは取引高ナンバーワンのFX通貨ペアです。
その為、以下の特徴があります。
①ヒゲで狩られにくい
②テクニカルが信頼できる
③スプレッドが狭い
上記の3つの特徴とユーロドルの対策について深ぼっていきたいと思います。
ユーロドルの特徴①ヒゲで狩られにくい
特徴①
外国為替市場において、もっとも取引高があるのがユーロドルです。
ということは、ちょっとやそっとのポジションが入っても反対のポジションで相殺されやすく、『流動性の低い通貨ペアでありがちなヒゲ』で狩られることも少ないと言えます。
参考までにユーロドルとユーロ豪ドルのチャートを見比べてみましょう。
ちなみにユーロドルの取引高は1位ですが、ユーロ豪ドルの取引高は10位圏外です。
上記画像のように、パッと見で違いがわからないチャート切り抜きでも取引の少ない通貨ペア(ここではユーロ/豪ドル)では上下の動きが実は激しいことが分かります。
またユーロ/豪ドルは画像「オレンジ枠の真ん中あたりに長い下ヒゲ」が出ています。
レバレッジをかけるFXにおいて『予想が難しい揺さぶり』は大きめの値幅で損切を置かないと狩られやすくなります。
というわけで、ヒゲで狩られて悔しい思いをすることが多い方はマイナー通貨ペアはやめて、ユーロドルを取引してみる事をオススメします。
次に紹介する特徴②と合わせると取り組みやすい通貨ペアだと思うはずです。
トレード対策
『おかしな挙動が少ないユーロドル』ですが、難点を挙げるとすればボラティリティが低いという点です。
短時間で大きな値動きは期待できないのでスキャルピングのような取引にはあまり向かないかも知れません。
そこで対策として、デイトレードやスイングトレードなどロットを落とした上で保有時間を長めにしたトレードが向いているといえます。
具体的には『FRB』『ECB』などの中央銀行が政策金利を変更したタイミングで長い目線を持って取引するのがオススメです。
ファンダメンタル的な視点がわからない方も多いと思うので、参考記事として下記を紹介します。
こちらの記事では「ファンダメンタルズ」を元にユーロ円をリアルトレードしていますが、ユーロドルも考え方は同じです。
◾️参考記事:ユーロ円の見通し!エントリーの「方向性」と「タイミング」とは?
ユーロドルの特徴②テクニカル分析が信頼しやすい
特徴②
取引高が世界で最も多い(相場参加者が多い)ため、値動きが予想しやすい
テクニカル分析には大衆の動き(統計)で相場の方向性を考えるものが多くあります。
例えば移動平均線などは、指定した本数の終値の平均値を線で繋いで方向性を示唆します。
となると、参考値としての母数が多い(参加者が多い)ユーロドルはテクニカル分析のサンプルがたくさんあるため、より信頼性のある分析が可能になるというわけです。
(それでも簡単には勝てないのがFXですが・・)
トレード対策
テクニカルについてはツールや考え方などたくさんありますが、ここでは参考記事を2つ紹介します。
1つはテクニカルの「考え方」についての記事、もう一つは少し難しい本ですが「実践編としてのテクニカル良書」についての記事です。
参考記事①:FXのテクニカル分析は意味ない?【重要】勝者に共通する3つの項目
参考記事②FXのテクニカル分析でオススメの本はコレ!『ガチ速FX』
ユーロドルの特徴③スプレッドが狭い
特徴③
『スプレッドが狭い』、これは取引コストが少なくて済むという事ですね。
例えば、ポンド系の通貨ペア(特にマイナー通貨が絡むもの)ではスプレッドが広めで短期取引を繰り返すと馬鹿にならない手数料金額になったりします。
その点、ユーロドルはスプレッドが狭い業者が多いのでメインの取引銘柄にはもってこいです。
しかし、相反するネガティヴ要素としてボラティリティが小さいという点が挙げられます。
短期トレードを狙うなら、もう少しボラティリティがあっても良いかなというところです。
そこで以下対策です。
トレード対策
①中長期目線にする
ボラティリティが低いユーロドルを取引するならデイトレード〜スイングトレード(中長期目線)に絞る
同じくボラティリティが低いがテクニカルが信頼しやすい「ドル円」などと組み合わせて取引する。
通貨ペアのボラティリティを確認したい時は下記のサイトが見やすいです。
ボラチェッカー:https://volachecker.com/EURUSD
※ドル円とユーロドルは逆相関になることが多いので相性の良い通貨ペアと言える
◾️参考記事:ユーロドルとの逆相関が効きやすいドル円の中長期目線の取引について書いた過去記事です。
②短期目線ならユーロドル以外を取引対象にする
短期トレードをしたいならポンド系に絞るといいかもしれません。
とはいえ、先にもお伝えしたとおりポンド系は手数料がユーロより掛かるケースが多いです。
ポンド系のスプレッド緩和策
◾️参考記事:キャッシュバック登録について
【応用編】監視銘柄としてのユーロドルの特徴
ここではユーロドルを直接取引の対象とするのではなく、『監視銘柄』として他通貨ペア取引をする方法です。
下記のようなパターンの時は「相関・逆相関」を意識すると勝ちやすくなります。
例えばユーロドルのチャートが、、、
①ドル円チャートと反対の動きをしてる時
②ユーロ円チャートと同じ動きをしてるとき
【逆相関】ユーロドルとドル円が反対の動きをしている時
ユーロドルとドル円が真逆のチャートの場合、ユーロや日本円よりも米ドルの影響が強いと考えられます。
この状態を【逆相関が効いている状況】と判断します。
最も影響の強い『米ドルの動き』が優先されることにより下記のようなチャートの動きになります。
これは通貨ペアの相手方を無視して「米ドルの動きたい方向に相場が向かうため」です。
ドル絡みの通貨ペア逆相関
・USD/〇〇と〇〇/USDの通貨ペアチャートは真逆の動き
(USD/JPYに対しEUR/USDなど)
このような動きは単一の通貨ペアだけを見ていると気付くことが難しいですが、ユーロドルとその他の通貨ペアの共通点を探すことで値動きの根拠を探ることが可能になります。
上記の例ですと、ユーロドルとドル円が真逆の動きの時なので、ユーロと日本円は影響力が少なく、米ドルの動きに流されやすくなる。
チャートの方向性を判断する根拠として米ドルが世界的に『買われている』(もしくは売られている)という見方が出来るようになります。
以下米ドル絡みの参考例
・USD/◯◯という通貨ペアチャートは同じ方向へ動く
(USD/JPY、USD/CAD、USD/CHFなど)
・〇〇/USDという通貨ペアチャートは同じ方向へ動く
(EUR/USD、GBP/USD、AUD/USDなど)
【相関】ユーロドルとユーロ円が同じ動きをしている時
これは『EUR/〇〇』という通貨ペアチャートが同じ方向に動いている時に短期的に伸びやすいという状況です。
ユーロドルを監視して、同じ方向に【相関した動き】が出ているユーロ円などを取引すると高勝率になりやすいです。
詳しくは下記の記事も参考にしてみてください。
ユーロ円記事の②ユーロシリーズの項で【相関】について書いています。
【まとめ】ユーロドルの特徴3選!ユーロドルのトリセツ
ユーロドルの特徴3選
①ヒゲで狩られにくい
②テクニカルが信頼できる
③スプレッドが狭い
ユーロドルのトレード戦略
・米ドルとの政策金利を加味した中長期目線
・関連銘柄の相関や逆相関を狙った短期取引
ユーロドルの注意点
・ボラティリティが低いのでpipsが稼ぎにくい
・1日50pips〜75pipsほど
もう少し体系的にFXを学びたいという方はこちらのロジックがおすすめです。
それでは今回の記事は以上となります。
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